最初の仏教は小乗仏教ではない
お釈迦さまが生きていたころの仏教は、大乗でも小乗でもないわけです。
純粋に仏教、ほとけの教えというわけです。
お釈迦様が入滅したあと、教団は、
今までの教えをかたくなに守ろうとしていったんです。
しかし、おかしいだろう、ということなってきた。
何がおかしいのか?
天下のお釈迦様ですよ。
そんな一部の人間だけが救われるなんて、
おかしいだろう、ということになってきたわけです。
そこで、大乗仏教がおきてきたんですね。
この人たちは、自分たちの教団を
サンスクリット語で、「マハーヤーナ」と呼びました。
大きな乗り物の意味です。
だから、大乗仏教というふうに、漢訳されたんですね。
それまでの仏教は、出家修行者、つまりお坊様しか
救われないことになっていたんです。
ごく少数のエリートのみが救われる。
そんなことはないだろう。
あらゆる衆生(一般の人々)を乗せて、
悟りの世界へ導くことができる教え。
それが、「マハーヤーナ」大乗仏教の始まりだったのですね。