弥勒菩薩
弥勒菩薩とは?
知り合いの方に質問を受けたので、復習もかねて...
弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかし(ゆ)いぞう)
仏像考 Wikiによると
京都府京都市太秦の広隆寺霊宝殿に安置されている「宝冠弥勒」(国宝彫刻の部第一号)は、右手の薬指を頬にあてて物思いにふける姿で知られる。
しかしこの像は、当時多くの仏像が楠で造られているのに対して赤松で造られているため、日本書紀記載の推古31年新羅から伝来したものとする説もあった。
ところが1968年、大きく抉られた内繰りの背板に楠材が使用され、背部の衣文もこれに彫刻されていることが判明した。この像の右の腰から下げられた綬帯(じゅたい)は、以前から楠木であることは知られていたが、これは後に付加したものとして考慮されていなかったが、
二箇所の、特に背板に楠材が使用されていることは、楠が朝鮮半島では自生してない為、これが日本で造像された可能性が高くなった。
制作時は漆で金箔を貼り付けた漆箔像であった。弥勒菩薩の微笑みは「アルカイク・スマイル」として知られている。 像高123.3cm(足元からの高さ、台座からは約147cm)
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アルカイク・スマイル(アルカイック・スマイル、英: Archaic smile)とは古代ギリシアのアルカイク美術の彫像に見られる表情。紀元前6世紀の第2四半期に例が多い。生命感と幸福感を演出するためのものと見られている。
ということからして、植木先生が言っていた、文化の交流は、
相当にあったものと考えられますね。
紀元前6世紀と言いますと、お釈迦様の時代の、少し前です。
推古天皇の時代は、6世紀ぐらいですから、
1200年にわたり、「スマイル」が伝えられたのは、
偶然ではないのでしょう。
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仏像考 その2 美しさ
記念すべき国宝第1号です。ため息が出るほど美しいといわれ、指の一本一本に見とれてしまうぐらいです。
1960年、この麗しい姿に我を忘れた大学生が、頬ずりをしようとして薬指を折ってしまった。という事件があったのは、ご存知?。
以前、モナリザの美しさにひかれ、絵を盗んだ青年の話を思い出します。
この仏を前にした、ドイツ人哲学者カール・ヤスパースの言葉
「私はこれまでに古代ギリシャの神々の彫像も見たし、ローマ時代に作られた多くの優れた彫刻も見てきた。だが、今日まで何十年かの哲学者としての生涯の中で、これほど人間実存の本当の平和な姿を具現した芸術品を見たことはなかった。この仏像は我々人間の持つ心の平和の理想を、真に余すところなく最高度に表しているものです」。
この言葉に、代表されるように、
仏教の言う、我々人間の持つ心の平和の理想を表している仏像なのです。
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仏像考 その3 菩薩なのに、仏像
厳密にいえば、仏像ではなく、菩薩像です。
仏像と菩薩像の見分け方は、きれいな飾りがついているのが、菩薩、出家修行者の格好なのが仏像です。
これは、出家して、娑婆のしがらみを捨てないと、悟りを得られないという理屈に従っています。
それでは、菩薩は、在家の人間なのかと思いますが、
わかりやすく説明しますと、ほとんど仏になるぐらいの実力を持ちながら、
衆生を救うべく、誓願を立て、それがかなうまでは、仏にならないというのが菩薩です。
広義では、一般在家信者も菩薩ということにもなります。
サンスクリット語で、ボーディ・サットバ。??????????
仏教において、成仏を求める(如来に成ろうとする)修行者。
われわれも、菩薩なわけなんです。
仏像の例外としては、
地蔵菩薩 が出家の形です。
密教における、大日如来が、飾りをつけています。
大日如来は、顕教で言う、毘盧遮那仏です。
サンスクリット語の、バイローチャナブッダの音訳ですね。
有名なのは、東大寺の大仏です。
顕教の、毘盧遮那仏は、出家の形になっています。
さて、弥勒菩薩ですが、wikiでは、
梵名マイトレーヤ(Skt.??????? [maitreya])、パーリ名メッテイヤ (Pl. metteyya)は仏教の菩薩の一尊である。梵名を意訳して慈氏菩薩ともいう。字は阿逸多 Ajita といい、無勝等と訳す。インドの波羅奈(パラナシー)国に生まれ釈迦仏の化導を受け、未来において成道し、その時代の仏陀となるという記を与えられたという。
三昧耶形は蓮華上の塔、賢瓶(水瓶)。種子(種字)はユ(yu)。
漢訳では、56億7000万年後に、人間界に生まれ、
釈迦の次にあらわれる、仏として、弥勒如来、弥勒仏と呼ばれることがあります。それで、仏像なんですね。
インドの仏典では、5億6700万年後となっているものもあるそうで、中国に伝わる際に、物語が壮大になったのでしょうか。
このあたりの詳細な経緯は、植木先生がご存じかも、ですね。
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世の中のこれからも含め、
・未来に向かって
・平和、平等、慈悲
これらを象徴するに、最適な物語を持つ、弥勒菩薩が、
ふさわしいですね。
和顔愛語でいきましょう。